2007年02月05日
悲しい出来事
ここしばらく、事務所の決算期のため事務仕事が続いている。そして私は事務仕事はかなり苦手だ。
先日は税理士のI先生が決算の打ち合わせのため事務所を訪れる予定だった。
「カンバ、ちゃんと書類は揃っているんだろうね」
「もっちろん!」
そういって私はでかい封筒を女王様に見せる。
「‥‥、領収書とかが一杯はいってるだけじゃん。それで大丈夫なの?」
「もっちろん、領収書は月別にしてあるさ。整理はしていない。でも月別にきちんと封筒にいれてある。一枚も失くしていないよ。支払い調書もあるし、保険関係の書類もばっちり。あとは税理士の先生に渡すだけ」
「本当? こんなに大雑把で不安だよ。いつものことだけど」
そんなことをいわれても私の事務能力のなさは今に始まったわけではない。
遥か昔、最初に就職した某保険会社から折り紙つきだ。
請求書を送付するのも苦手で、原稿料を税抜きのまま発送し、「再発行してくれ」と言われたばかり。またドコモの自動振り替えの用紙に女王様の肩書きを「代表取締役」と書くべきところ「社長」と記して再手続きをしなくてはならなくなったり。
はたまた女王様に「全巻揃えておいて」といわれた漫画本も、いくつかダブって買ってきてしまい、逆に一巻抜けていたり。昨年の年末には銀行に行ったはいいが、その長蛇の列に恐怖を感じ、自分の給与も振り込まずに逃げ帰ってきたような人間だ。
「あたしも銀行いったり、役所行ったり、請求書出したりするのは死にたくなるほどいやだよ。だからこそ秘書を雇ったんだ。それなのに、それなのに。お前まで雑務をいやがってどうする! スケジュールもきちんと管理しろ! 何のために雇ってるんじゃ~!!!」
ごもっともでございます。いろいろご迷惑をかけてすみません。でも苦手なものは苦手なんです。
「あたしもかなり大雑把で、緩くて、だらしなくて、面倒くさいことが大嫌いな人間だと思ってたけど。だけどカンバと仕事してよーくわかった。あたしより緩い女、初めて見た。お前だ、お前じゃーー!」
ってなことを言われてふと考えた。女王様の秘書になって初めて。それもかなり基本的なことを。
「じゃあ、なんで室井は私を秘書にしようと思ったの? こんな事務能力のない緩い女を」
一緒に仕事をする以前、女王様とは酒を飲んだりはしてたけど、仕事の話なんかしたこともない。でも私の性格や感じからして大雑把だってくらいはわかっていたはずだ。世間の“バリバリの社長秘書”ってイメージとは正反対だってことも。
今から考えれば不思議なことだが、秘書になって1年と4カ月も経ってから初めて、こんな疑問が頭をもたげた。もちろん今まで女王様にこんな質問をしたこともない。
その答えは私にとって衝撃的なものだった。
「ああ、占い。カンバを秘書にしたらいいって占いで出たから」
「‥‥‥‥」
ちょっと、いや、かなり悲しい。
PS. 本日の夕飯は女王様お手製のビーフシチュー。最近事務所の”まかない飯”を作ることが女王様のストレス発散のようだ。
旨かったよ! ご馳走様。