« 続(?)安倍さんの呪い | メイン | 纏足 »

別に


 先日、友人のコラム二ストのシマムラから電話が掛かってきた。何だかとっても興奮している。
「ちょっと、憶えてる? 私たち沢尻エリカのお母さんと一緒に飲んだことがあるんだよ!!!」
 突然そんなことを言われてもさっぱりなんだかわからない。記憶も全くない。
 しかも沢尻といえば今最もホットな話題の主だ。映画の舞台挨拶にもかかわらず、司会者の質問に「別に」を連発。あまりのふて腐れぶりは逆に「凄い」と思ってしまったほどだ。その後テレビで涙の釈明インタビューも放映されたが、何がエリカを不機嫌にさせたのか、さっぱりわからなかった。そんなエリカママと一緒に飲んだなんて本当か? 
「もうずっと前、6、7年前に西荻で飲んだことあったじゃない。2軒目に行った一軒屋の古いバー。そこに外国人が何人かいたでしょ? 日本語ペラペラで神林もかなり話し込んでたよ」
 ヒョエーー!! シマムラから詳細を聞いて徐々に思い出してきた。
「私のブイヤベース美味しいよ。是非食べにきて」
 といっていた綺麗な女性を。西荻でレストランをやっているアルジェリア系のフランス人だと言っていた。
「絶対に食べに行きます」
 私は寄った勢いで確約したが、案の定ただの酔っ払いの約束になったしまっていたのだ。
 シマムラによるとそのレストランはもう閉まっているという。シマムラは彼女の名前も覚えていてそれはエリカママと同じだったという。
 何だかとっても残念な気分になって電話を切った。
 

 電話を切った途端、脇腹に激痛が走った。昨日の綱引きのせいだ。
 昨日、女王様の息子のユウタの運動会だった。本当はその前の日曜日の予定だったのが、雨で延期になっていたのだ。
 日曜日の運動会に向け私は燃えていた。運動会なんて何十年ぶりだ。女王様の友人の制作会社社長も「うちの若いカメラマンを連れて行く」とノリノリだった。プロのカメラマンがビデオを回す。凄い。田舎からはユウタの祖父母(女王様の両親)も上京する予定だった。女王様の親友のお母さんもはりきって弁当を作ってくれるという。総勢10人ほどが参加予定だった。子供1人に保護者10人。少子化の現実がよくわかる話だ。
 でも、運動会への情熱は雨で全て流れてしまった。
 次の予定日は平日。だからほとんど誰も参加できない。
 女王様も午前中だけは参加できるが午後からは仕事。
 他の児童の親も事情は同じだろう。でも私は参加できる。
 平日だから他の児童の親の多くも仕事があるだろう。だから綱引きは基本的に大人は全員参加だという。
 はじめはすっごく恥ずかしかったが、ユウタの「カンバ、頑張れ!!」の声と、本来の勝気な性格でかなり一生懸命綱を引いた。途中で脇腹がグキッとなったが、構わず力を入れた。そして案の定かなりの筋肉痛。
 綱引きは1勝2敗。3回もやった。
 痛い、と女王様に訴えると、馬鹿にしたように「別に~」とまるで自分とは無関係のように言い放たれた。
 お前の息子のために頑張ったのに――。
 

トラックバック (0)

トラックバックURL: