2008年03月08日
新春怪談
ねぇ、すっごく不思議なことがあるの。
レギュラーではじめた某番組のいちばん端っこの席。その席に座ると、ドライヤーのcoolモードみたいな風が、ピンポイントであたしの右腕を直撃するの。
風は番組中、強くなったり、止まったり。
はじめは気のせいか、とも思ったんだけどね。気のせいで済むようなことでもないの。
けっこう冷たいから、骨が軋むように痛くなってくる。番組にも集中できない。
仕事に差し障りがあるとまずいじゃない。もちろんマネージャーに報告したさ。
その日から、あたしとマネージャーとスタイリストのYちゃんとで、ちょっと前にスタジオに入り、どこからその風がくるのか検証しはじめた。
壁から? 天井から? テレビカメラから?
しかし、どこからも風なんて出ていない。出ている気配もない。何度も何度も確認したけど、風の出所がわからない。
そして、もう一度、気のせいかと思いこもうとした矢先……。
あたしの隣の席に座っている文化人の某先生に、その話をしてみた。そしたら、「たまーに、変な風を感じる」との返事が返ってきた。
スタイリストのYちゃんがつぶやく、
「ってことは、考えられることはあと一つ、アレだったり……」
アレ? アレってなんなのぉ。
なんとなくアレの意味はわかった。テレビ局にはアレの噂が絶えない。叫びたいのを堪えて黙っていると、その先をYちゃんがつづけた。
「霊現象だったり」
来週は数珠とお塩を用意して、番組に挑もうと思う。
でも、マネージャーにはこういってある。
「そんなことはないと思うけど、数珠が割れたり、お塩が濡れたりしたら、番組をお休みしていいかな。ほんとうにアレのせいだとしたら、あたしは怖くて堪えられない」
マネージャーは渋い顔をしてこう答えた。
「わかった。でも、よそでその話はしないように。おかしくなったと思われちゃうから。数珠も塩も、スタジオに持ち込んでいること、バレないようにしようね」
そんなことをいいつつも、あたしが忘れるとまずいので、数珠も塩もマネージャーが持ってくるという。
いちばん怖がっているのは、オッサンのマネージャーなのではないかと思う。
話は変わって、あと三回でこのブログは終わります。
あと三回、よろしくおつきあいくださいね。